せっかくの綺麗なフローリング 。
掃除機を使ってしまうとどうしても傷がついてしまいますよね。
さらに、環境問題の観点で見ると
- 電力の消費
- 製造での環境負荷
- 廃棄によるゴミ問題
など、フローリングにとっても環境にとってもデメリットがあります。
しかし今回紹介する「棕櫚(シュロ)ホウキ」は、自然素材で環境への負荷が低くサステイナブルな掃除道具です。
そしてなんといっても、フローリングを傷つけるのではなく「フローリングをコーティングする」効果があるとも言われています。
それでは、棕櫚ホウキの特徴について見ていきましょう!
棕櫚ホウキについて
棕櫚ホウキの歴史は古く、長年使用されてきました。
そんな棕櫚箒について少しでも知っていただけたらと思います。
江戸時代より前から使われていた?
明確ではありませんが、江戸時代より前から使われていたと言われています。
その時代は西日本、特に京都を中心に製造されていました。
職人さんによって様々な特色を持った棕櫚ホウキがありました。
原料は自然素材
棕櫚ホウキは自然素材の棕櫚(シュロ)と呼ばれるヤシ科の植物の樹皮を使ってつくられています。
(名前の通りですね)
その棕櫚ですが中国から持ち込まれて自生している説と、日本にもともと自生していた説があり、それはいまだに証明されていません。
間違いないのは、現在日本の至る所に自生し、北は東北まで栽培されています。
現在原料として使われている棕櫚は、そのほとんどが中国で生産されたものです。
中国原産の棕櫚→トウジュロ
日本原産の棕櫚→ワシュロ
一生に3本あれば足りる?
棕櫚箒は、その丈夫さから一生に3本あれば足りると言われています。
それは使われている棕櫚の素材によって変わってきますが、自然素材の中でも類を見ないほど丈夫な素材です。
その丈夫さゆえに、漁で使われる漁網や草履などにも使われていました。
フローリングをコーティングする!?
棕櫚に含まれる油分が、掃除をするたびに畳やフローリングの表面をコーティングしてくれる優れものです。
(掃除機だと傷つけてしまいますからね。)
棕櫚ホウキを使うことのメリット・デメリット
ここまで棕櫚ホウキの紹介をしてきましたが、もちろんメリット・デメリットそれぞれあります。
後悔のない買い物をするためにも、メリット・デメリットをしっかり理解しましょう。
棕櫚ホウキを使うことのメリット
・フローリングをコーティング
・丈夫で長く使える
・電力を使わない
・インテリアとしてもおしゃれ
・自然素材で環境に優しい など
シュロホウキを使うことのデメリット
・絨毯には使えない
・普通のホウキと比べると高価
棕櫚ホウキの種類
棕櫚ホウキにも使う素材などによって種類があり、それぞれで耐用年数や価格が変わってきます。
耐久性抜群の鬼毛箒(オニゲボウキ)
棕櫚ホウキでも耐久性に優れているのが「鬼毛箒(オニゲボウキ)」です。
それは使われている繊維に違いがあります。
鬼毛箒に使われている繊維は、製造の段階で太くて長く真っ直ぐなもので、しっかりと選別されたものが使用されています。
なのでしっかりとメンテナンスをすることで長く使うことができます。
棕櫚箒の元祖である皮箒(カワボウキ)
棕櫚箒の元祖と言われる皮箒は、その名の通り棕櫚の樹皮をそのまま使っています。
鬼毛箒は高価だったので、昔から一般的に使われていたのはこの「皮箒」です。
やはり耐久性は鬼毛箒と比べて劣りますが、一般的なホウキと比べると耐久性があります。
もしホウキが痛んできた場合は、室内用では無く、屋外用として用途を変えることが一般的です。
棕櫚ホウキのサイズ
素材の違いだけでなく、基本的に3つのサイズによる違いもあります。
もっとも大きい長柄箒
一般的なサイズが長柄箒です。(小学校の掃除でも使っていたホウキのサイズぐらい)
腰を屈めず使用できるので、主に掃除で使うのはこの長柄箒ではないでしょうか。
片手で持てる片手箒
長柄箒の半分ほどの長さの片手箒は、その名の通り片手で使うことが一般的です。
腰を屈めて使うので、さっと掃除したいときなどに使うといいかもしれません。
ちょっとした掃除に使える小箒
一番短いのがこの「小箒」です。
隙間の掃除や、柄が邪魔になるようなところの掃除に使うことができます。
まとめ
日本伝統のお掃除道具「棕櫚ホウキ」。
掃除機だとフローリングを傷つけてしまいますが、棕櫚ホウキだと傷つけるどころか「コーティングしてくれる」という優れもの。
そしてエコでサステイナブルだというものですから、文句の言いようがありませんね。
棕櫚ホウキを使えば、きっとお掃除も楽しくなるはず!